
独立系ファームの須斎さんが、自社での人材育成経験と元社員のジョブホップを「ミクロ視点」で分析しつつ、日本全体の人材構造の問題=「マクロ構造」に踏み込んで語る回です。
まず指摘されるのが「実力不在でもハイクラス転職が叶う」という現実。
DXやUXといったバズワードを肩書きに載せるだけで、実際の成果がなくても転職市場で高く評価される。採用する大企業側も、その肩書きの中身を正しく評価できていないのが実情です。
背景にあるのは「専門人材の需給ギャップ」。DX人材が圧倒的に不足しているため、経験が浅くても市場価値が高騰する。小規模なコンサルファームで1〜2年経験を積んだだけで「DXの専門家」として大企業にヘッドハントされるケースが後を絶ちません。
さらに掘り下げられるのが「インスタント教育」の問題。
小規模会社が短期間で専門人材を育成しようとするあまり、表面的なスキルだけを身につけた人材が量産される。肩書きと経歴書は立派でも、本当に困難な局面で価値を発揮できるかは別問題です。
ITバブルから現在に至る日本的な制度がジョブホップを許す土壌になっているという構造的分析も。
須斎が提案するのは「採用より連携、そして共存」という新しい人材戦略。
ガラパゴス化する日本の人材事情に切り込む必見回です。
ARC channel
アークチャンネルは、新規事業開発の実践者たちが好き勝手喋るVTRの内容を、スタートアップスタジオの先輩社員の神谷と、大学生インターンの五十嵐がゆるく、まじめに掘り下げていくトーク番組です。\n\n・大企業特有の「新規事業の闇」\n・スタートアップの人材採用や育成の舞台裏\n・AI時代ならではの企画ノウハウ\nなど、『そこまで言っていいんかい!』な新規事業のリアルに切り込みます。
ジョブホッパーとは、短い周期で転職を繰り返す人のことです。一般には敬遠されると思われがちですが、日本のDX・UX業界では逆で、彼らほど外資系コンサルや大手IT企業へのハイクラス転職を実現しています。
UXやDXは新しい分野で、企業側に育成のフレームも評価の物差しも無いからです。外から連れてくるしかなく、評価できないので職種や経験という肩書きで採用します。その結果、肩書きでジョブホップする人に狙い撃ちされ、一流企業に在籍した実績がさらに肩書きを美化します。
そこそこできるUXデザイナーは3ヶ月、DXコンサルは1〜2年で育ちます。一流企業が高値で引き抜いているのは、独立系ファームが短期間で育てたインスタント人材です。5年10年かけて育てようとすると、完了する前に肩書きを持って辞められます。
ほぼできません。一流は自分で利益を独占できるため、企業は外注するより高い給与を提示する必要があり、内製化によるコストカットの前提が崩れます。社内に知見を残したいという狙いも、教育者に回った時点で知見が古びるため、当人が受け入れません。
育てる人材と外注する人材を分けることです。自社の人材を独立系ファームへ研修目的で預けてインスタント教育を受けさせ、生え抜きとして育てます。一流の仕事は、その教育を担当したファームに外注します。採用で手に入れるべきは専門性ではなく、人としての魅力です。